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November 24, 2012

【3年の決算 検証・民主党政権】 (下)羊頭狗肉の社会保障改革

 「【3年の決算 検証・民主党政権】 (下)羊頭狗肉の社会保障改革」(産経新聞:11月22日)

 よくまとまっているので、記事を引用する。

 「コンクリートではなく、人間を大事にする政治にしたい」

 平成21年衆院選の民主党マニフェスト(政権公約)の1ページ目で鳩山由紀夫元首相は高らかに宣言した。

 社会保障費の抑制路線、5千万件の「消えた年金記録」、後期高齢者医療制度の導入-。政権交代前、自民、公明両党の社会保障政策への不安が渦巻いていた。民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンは、社会保障の充実を求める世論にマッチし、政権交代の原動力になった。

 それから3年余り。社会保障改革への期待は失望へと変わった。

 「後期高齢者医療制度廃止の約束を守らず、消費税は上げないと言ったのに上げる。約束したことをやらず、約束と違うことをやったら誰も信用しませんよ」

 21日夜、都内で開かれた討論会で、病院関係者が長妻昭元厚生労働相に強い不満をぶつけた。長妻氏は「非常に的確というか、厳しいご質問をいただいた」と答えるしかなかった。

 野党時代、年金記録問題を激しく追及し、「ミスター年金」ともてはやされた長妻氏は、政権交代直後に厚労相に抜擢(ばってき)された。

 「これは国民と新しい政府との契約書、命令書。どうすれば実行できるか知恵を出してほしい」

 就任直後の職員訓示でマニフェストを掲げ、こう要求した長妻氏は、厚労官僚との過度の対立で「省内の士気を著しく低下させた」(厚労省OB)。ミスター年金から一転、民主党の政権運営能力の未熟さを体現する存在となった。

 長妻氏は、消えた年金記録の回復、診療報酬の10年ぶりプラス改定、処分歴のある社会保険庁職員の分限免職などで一定の成果を残せたと自負している。だが、どうしても乗り越えられない壁があった。

財務省の壁

 「ペイ・アズ・ユー・ゴーですから」

 政権交代後、財務副大臣に就任した野田佳彦首相は、厚労省の政務三役の予算要求に対し、厚労省側で代替財源を工面する「ペイ・アズ・ユー・ゴー」原則を徹底するよう繰り返した。厚労省内では「政権交代したのだから、数十億円単位の予算は財務省で面倒を見てくれないのか」との声も上がったが、野田氏は一切譲らなかった。

 そんな“財務省の壁”の象徴が子ども手当だ。マニフェストでは23年度から中学生以下の子供1人当たり月2万6千円を支給する予定だったが、月1万3千円で据え置かれ、その後、自公両党の見直し要求で、最終的に月1万~1万5千円支給の新児童手当に変更された。しかも、子ども手当の財源確保のため廃止した年少扶養控除を復活できず、中所得以上の子育て世帯は政権交代前より負担増となった。

 民主党は「保育所の定員増など現物給付の拡充と合わせて考えれば決してマイナスではない」と主張するが、専門家は「子供を持つと損になる手当の仕組みはおかしい」と批判する。腰が定まらない少子化対策は、担当相が10人を数えたことにも現れている。

 公明党の坂口力元厚労相は「民主党政権の社会保障政策は部分的に見るといいこともやっているのだが、財政も含めた国の運営全体で考えている人がいない」と指摘する。民主党内で目指すべき社会保障の全体像が共有されていなかったため、結局、社会保障改革は羊頭狗肉に終わった。

続く先送り

 何とか民主党政権が成し遂げたのが消費税増税を含む社会保障・税一体改革だった。骨格は自公政権末期の「社会保障国民会議」がまとめた最終報告。厚労省幹部は「民主党の皆さんに、あの時の議論が正しかったことを受け入れてもらえたのは意味があった」と皮肉まじりに語る。

 ただ、民主党政権が掲げた最低保障年金を含む年金抜本改革、後期高齢者医療制度廃止の取り扱いは先送りされた。これらは30日に発足予定の「社会保障制度改革国民会議」で議論されることになっている。

 今後、高齢化の進展で医療費増が予想され、現役世代に負担を求めるにも限界が近づいている。“痛み”を伴う医療の「選択と集中」は急務だ。

 だが、衆院選を前に各党にそんなムードはない。自民党の政権公約にも医療費削減の話はほとんどなく、党内には「本当の議論は来夏の参院選後」「景気回復すれば税収も保険料収入も増え、財源問題は解決する」との声がある。持続可能な社会保障の実現への道のりは遠い。(桑原雄尚)


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