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October 18, 2012

双日総合研究所副所長・吉崎達彦 「原発ゼロ」がいかに愚の骨頂か

 「双日総合研究所副所長・吉崎達彦 『原発ゼロ』がいかに愚の骨頂か」(産経新聞:10月18日)

 「原発ゼロ」という左翼の扇動に乗ってはいけない。けど政府・民主党が左翼だからなあ。

 記事を引用する。

 こんなアンケート調査があったら、あなたはどんなふうに回答するだろうか。

 「10年後のあなたの年収は、1000万円と500万円と300万円のうち、どれが一番いいでしょうか?」

 ≪付帯条件示さずアンケート≫

 誰だって1000万円と答えるだろう。が、実際の世の中では、高い年収は必然的に激務やリスクを伴うものである。逆に、300万円の仕事は、気楽で安定しているかもしれない。その辺は常識の範囲内だが、アンケート調査の信頼性を高めるためには、付帯条件をすべて明記したうえで、希望年収を尋ねるべきであろう。

 ところが、野田佳彦政権は、「2030年の原発比率は0%と15%と20~25%のうち、どれがいいですか?」とだけ国民に問うた。この場合、「0%がいい」と答えるのは自然な人情であろう。あけすけにいえば、原発が好きな人なんて、よほどの変人以外にいるわけがないだろうし、何より「命には代えられない」という理由は重いのである。

 ただし、日本が「原発ゼロ」を方針とする場合、どんな付帯条件がつくか、を考えなければならない。

 原子力を学ぼうとする学生は減るだろうから、将来の人材確保に困るかもしれない。東芝や日立や三菱重工などの原子力産業が、ビジネスから撤退するかもしれない。その場合、福島の廃炉は誰が行うのか。そして、除染や補償はどうするのか。「原発ゼロ」を決めたとしても、原発事故の後始末は数十年がかりで取り組む必要があるのだ。

 原発なしの日本経済が、今後の少子高齢化社会を支えていけるのかも検証する必要がある。増え続ける医療費や年金のコストを賄うためには、一定の経済成長が必要である。だが、電力使用に制約がある条件下では、企業の海外移転も進むだろうし、税収も減ってしまう恐れがある。

 ≪経済、外交、安保に大打撃≫

 日本が本当に「原発ゼロ」へと突き進んで行ったら、海外はどのように反応するか、ということも考えなければならない。

 アメリカの知日派人脈が8月に発表した第3次アーミテージ=ナイ報告書は、エネルギー問題に多くの記述を割き、日本は原子力から撤退すべきではないと論じている。現実問題として、日本が「原発ゼロ」を目指す場合、核不拡散の観点から、日本にはもう再処理を認めるべきではないということになろう。また、ドイツやスイスが原子力から撤退する中で、先進7カ国(G7)の中で誰が原子力ビジネスを支えていくのか、という問題もある。

 さらには、日本のような経済大国が、火力発電を焚き増すために化石燃料の輸入を増やせば、国際的なエネルギー価格は高止まりするだろう。日本も貿易収支の悪化に悩まされているが、さらに困るのは外貨の乏しい途上国ということになる。

 ホンネでは日本に天然ガスを売りたくて仕方がないロシアなども、この機会に値段を吊り上げようとしてくるだろう。つまり日本側の足元を見てくるはずである。だとしたら、「原発ゼロ」を内外に宣言するのは愚の骨頂ではないのか。

 あるいは、日本の国力低下は免れないと見た場合、中韓両国、わけても中国は、ますます領土や歴史問題で強硬な姿勢に出てくるかもしれない。日本恐るるに足らずと見られたら、失われるものはあまりにも大きい。

 ≪民意に阿る政治で国益損なう≫

 その辺の算段は、もちろん政治家の仕事である。政治家は政策を考える時間があり、官僚に命じてあらゆる情報を知り得る立場にあり、そのことで報酬をもらっている。いわばプロであるはずの政治家が、なぜかアマチュアである「民意」に答えを求めようとしている。

 選挙で選ばれた選良が、民に代わって重要事項を決定するのが議会制民主主義のあるべき姿である。「国民的議論を」と言いつつ民意に阿(おもね)る政治は、かえって国益を損なうものではないか。

 当初の野田政権は、原発比率「15%」を落とし所に考えていたらしい。原発に「40年ルール」を厳格に適用すれば、2030年頃にちょうど15%になる。トランプを3枚出せば、素直な日本国民はきっと真ん中のカードを引いてくれると思ったのかもしれない。

 ところが、「国民的議論」の大勢が「0%」であるとわかって、急遽(きゅうきょ)、「原発ゼロ」に切り替えようとした。選挙が近いから、「年収1000万円」を目玉商品にしようとしたのである。最終的に「原発ゼロ」を政府方針としながらも閣議決定を避けたのは、野田首相のせめてもの節度といえるだろうか。

 目先の選挙が気になって仕方がない政治家に、2030年のことを決めてもらいたくはない。むしろ3~5年先を視野に入れる方が現実的であるし、日本経済のためにも良いと思うのだが。(よしざき たつひこ)

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