吉田沙保里だけ? 伊調馨や北島康介はなぜ国民栄誉賞をもらえないのか
「吉田沙保里だけ? 伊調馨や北島康介はなぜ国民栄誉賞をもらえないのか」(産経新聞:10月8日)
昨年のなでしこジャパンもそうだったが、国民栄誉賞が政府・民主党の人気取り政策になっている。余りにも恣意的でしかない。賞の有難味などもはや感じない。
記事を引用する。
女子レスリングの吉田沙保里に国民栄誉賞が授与されることが決定的になったそうだ。(サンケイスポーツ)先月末の女子世界選手権55キロ級で10連覇し、五輪3連覇と合わせて世界大会13連覇の大記録を達成。12大会連続世界一で「霊長類最強の男」といわれたアレクサンドル・カレリン(ロシア)を超えたことが受賞の対象になった。
血のにじむような努力で打ち立てた、偉大な記録であることは論をまたない。人柄も「(賞を)いただけるなら、五輪4連覇もやらないといけないかなという気持ちになる」と話すなど真摯(しんし)で、申し分なさそうだ。
国民栄誉賞だ、と聞けば「それはよかった」とほとんどの人が納得するだろう。
同時に、女子レスリング63キロ級で同じく五輪3連覇、世界選手権でも7回優勝している伊調馨はなぜもらえないのか、カレリンを超えないとダメなのか、首をひねる人も多いはずだ。
さかのぼれば柔道男子60キロ級で五輪3連覇の野村忠宏や、水泳男子平泳ぎで五輪2大会連続2冠の北島康介はなぜ受賞しなかったか、といった疑問が次々に生じる。
本来、感動した国民の間から自然にわき上がるのが国民栄誉賞というものだろう。
今回は吉田の地元の鈴木三重県知事が官邸を訪問し要望書を提出した。そこに違和感を覚える。「13連覇はすごい」と野田首相がすぐに反応したというが、1%でも支持率を上げたい首相にとっては話題づくりには好都合だったろう。
要は国民をいかに感動させ、士気を高めたかが国民栄誉賞のはずだが、時の首相のさじ加減ひとつ。
政権浮揚のために存在する感じで、ありがたみは薄らぐ。万人が納得する明確な基準を設けるなど、賞のあり方を見直す機会ではないか。(今村忠)
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