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September 02, 2012

感情的な「脱原発」に冷静な目を

 「感情的な『脱原発』に冷静な目を 大阪観光コンベンション協会会長・津田和明」(産経新聞:8月26日)

 感情だけで騒ぐ馬鹿が日本を破壊している。

 反原発は主義としては理解できるが、それで日本経済は維持できるのか。脱原発という主張もあるが、「脱」に何年要するのか決めないままでは意味がない。

 新しい代替エネルギー源を開発するにせよ、技術革新の進歩があっても30年は要するだろう。5年、10年といった短期間での廃止を主張するのは無責任だと思う。

 化石燃料は大気汚染物質の排出が避けられず、産出地が中東に集中していることも問題だ。太陽光、地熱、風力などは少々の技術革新では電力不足の解消はできず、コストも高いだろう。

 経団連が主要業界団体に行ったアンケートによると、2030年時点の原子力依存度について政府が示した「0%」「15%」「20~25%」の選択肢のうち、「0%」と「15%」について望ましいとする回答はなかった。原発ゼロの場合は日本企業の国際競争力が減る、との回答は9割にのぼったという。

 企業がいかに安定した電力供給を願っているかが如実に伝わってくる。日本は資源のない国である。外国から原材料を輸入し、加工して製品を作り外国へ輸出する。獲得した外貨で原油、食料、製造原料を購入する。この国が生きるために繰り返してきたサイクルである。

 気になるのは、政府が全国11カ所で開いた意見聴取会では、参加者の約7割が「0%」を支持したことだ。国民と企業との間には、大きな意識のギャップがある。

 そこで国民に対し、地に足のついた冷静な考えを促すのは新聞の役割ではないか。

 海外移転を考える企業は続出している。電力事情が不安なままでは国内での設備投資も控えざるを得ない。このような状況を放置すれば近い将来、大量の失業者が生じる可能性がある。客観的、科学的に想定されるシナリオに基づいた、説得力のある記事を展開することもできるだろう。

 1975年から77年までのロンドン駐在中に体験したことだが、英国史上最悪期といわれる80年代を目前にして失業率は高く、昼間から街に仕事のない若者らがあふれていた。「職をよこせ」や「賃上げ要求」といったプラカードが乱立し、街は騒然としていた。このようなことが、日本でも起こらないとはかぎらない。

 福島第1原発の事故で電力会社の信用は地に落ちた感がある。しかし感情論に走って電力会社たたきをしていると日本経済全体の危機を招きかねない。即時廃止をあおっているような脱原発論もあるが、産経は現実を見る新聞だ。国の将来を見定めた、骨太の報道を展開してもらいたい。

                  ◇

【プロフィル】津田和明

 つだ・かずあき 昭和9年大阪府出身。大阪大法卒。元サントリー副社長。

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