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August 11, 2012

「核廃絶と脱原発―破滅リスクのない世界へ」と原爆も原発も一緒くたにする朝日新聞

 「核廃絶と脱原発―破滅リスクのない世界へ」(朝日新聞:8月6日)

 「軍事用であれ民生用であれ、核エネルギーへの依存をできるだけ早くなくすことで、リスクのない平和と繁栄の姿へと変えていく」

 毎度のことながら、朝日新聞の社説を読むと違和感を感じる。この社説など、意図的に原爆と原発事故を同一視して、読者の危機感を煽り、脱原発を進めようとしている。嫌らしい社説である。

 朝日新聞は「核の恐怖をなくす唯一の方法は核をなくすことだ」と言うが不可能だ。一旦開発された技術を封印することなど出来ない。単に核兵器をなくすと言うのではなく、核兵器のバランス・オブ・パワーで、世界対戦の勃発が抑止されていることも念頭に置かないといけないだろう。

 原発をなくせば電力供給が不足し、生活が不便になり、経済が縮小し、人々は貧窮化するだろう。

 それはそうと、原子力発電を原発と呼ぶのは、原爆と同一視させようとするためらしい(左翼の陰謀?)。確かに水発とか火発とは言わないしなあ。

 社説を引用する。

 広島はきょう、長崎は9日に、被爆から67年を迎える。

 核時代に入った第2次大戦の後、世界戦争は起きていない。それは核抑止の戦略が有効だったから、との意見が根強い。

 だが実は、世界は何度も、核戦争へ転がり落ちそうになったことがある。

 そのひとつが、1983年に起きた。旧ソ連軍の早期警戒システムは、米国が5発の核ミサイルを発射したとの情報を探知した。

 担当官は、米国の先制攻撃なら何百発も飛ばすはずで、誤報の可能性が高いと思った。悩んだすえ、自分の判断を信じ、情報を上部に報告しなかった。後にやはり誤報とわかった。

 米ソが緊張関係にあった冷戦時代だけに、彼の機転がなければ、旧ソ連は核発射ボタンに手をかけたかも知れない。

 放射能禍をもたらした福島での原発事故の背後には、本当に深刻な事態を「想定外」とする慢心があった。核兵器も同じで、そのリスクの軽視は、破滅につながりかねない。

 だからこそ、原爆と原発事故を体験した日本には、歴史的使命がある。核エネルギーによる両方の惨事を知る身として、そのリスクを世界からなくしていく役目である。

■抑止にも「安全神話」

 核兵器がある方が世界を安全に保てる。そんな核抑止の「安全神話」に潜む落とし穴を直視したい。

 判断ミスによるリスクに限らない。核拡散が進むいま、地域紛争で使われる恐れもある。

 核武装したインドとパキスタンは、領土やテロ問題などで対立している。パキスタンは政情も安定しない。

 中東では、イスラエルが事実上の核武装国である。敵対するイランが核を持った場合、地域紛争で使われるリスクは南アジアを上回る事態も予想される。

 北東アジアでは北朝鮮が核実験をしている。独裁体制の崩壊などの有事に、自暴自棄や、軍の暴走などで核使用に動く心配は消えない。

 こうしたなか、被爆地からの言葉が、核抑止のプロたちにも、響き始めている。

 核の恐怖をなくす唯一の方法は核をなくすことだ、というメッセージである。

 世界各地の政府や軍の元幹部らによる国際NGO「グローバルゼロ」は、2030年までの核廃絶を提唱する。それを具体化するために、米国の元核戦力部隊指揮官らが、米ロは10年以内に核兵器を8割減らすべきだと提言をまとめた。

 核は、安全保障上の利益より危害の方が大きいからだ。

■隠せぬNPTの限界

 原発利用を核拡散から切り離せるという「安全神話」も、極めて疑わしくなっている。

 世界は、核不拡散条約(NPT)を足場に、核保有国を増やさない政策を重ねてきた。

 核保有国に軍縮義務を課す一方、その他の国には保有を禁じる。非核を堅持すれば、原発など原子力利用で協力を受けられる。これが、約束の基本だ。

 確かにNPTは核拡散の防止で重要な役割を果たしてきた。だが肝心の核軍縮は期待ほどに進んでいない。保有国が核抑止にこだわり続けるなか、同様の力を持とうとする国が相次ぐ。

 NPTのもとで原子力を利用する権利が強調され、これがまた拡散リスクを高めている。核燃料のためのウラン濃縮、プルトニウム抽出施設は軍事目的に転用できるからだ。

 典型例がイランだ。NPT加盟国であることを盾にして、核武装につながりかねないウラン濃縮を進めている。

 核軍縮は進まず、核拡散もなかなか止められない。NPTの限界が見えるなか、原子力利用国を増やすことが得策なのか。悪くすると、NPTが原子力利用を正当化するだけの条約になりはしないか。

■新しい平和と繁栄

 脱原発をグローバルな潮流にする試みが、核不拡散、核廃絶の双方にプラスとなる。そこにもっと着目すべきだ。

 いまこそ、発想を変えるべきときである。

 核兵器を持たず、しかも脱原発を選ぶ国を、再生可能エネルギーや効率的な天然ガス利用などで国際的に支援する。

 非核でいることのメリットを、原発ではない電源による国づくりへと切り替えていく。それを通じて、核廃絶と地球温暖化防止の一挙両得をねらうのである。

 非核国の原子力利用を制限する以上、核保有国は軍縮を加速する責任が一層、強まる。原発を多く使う国は、原発依存からの脱却を急がねばならない。

 軍事用であれ民生用であれ、核エネルギーへの依存をできるだけ早くなくすことで、リスクのない平和と繁栄の姿へと変えていく。

 そうした未来像を、核惨事を知る日本から発信してこそ、世界は耳を傾ける。

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