「民主年金試算―出さない方が混乱する」 出さないのではなく出せない
朝日新聞の1月30日の社説は「民主年金試算―出さない方が混乱する」だ。試算を出さないのではなく、出せないのではないか。年金制度そのものが国をあげてのネズミ講みたいなものだから。
「民主党はすべての年金制度の一元化と、月額7万円の最低保障年金創設を柱とした年金改革を金看板にしてきた。その過程で『政権交代すれば、誰でも7万円の年金がもらえる』と、有権者に思わせたことは否定できない」
否定できないどころか、全くの事実だ。出来もしない公約を掲げて政権交代した民主党をはっきりと後押しし続けてきたのが朝日新聞ではないか。他人事のように書くな。
「それまでに、何年かかり、保険料や税を、だれがどのくらい払うのか。それは現行制度と、どれほど違うのか。こうした制度論を怠ってきた」
怠ってきたのではなく、何もできない、即ち無能なのだ。
「民主党が年金一元化などを言い出したのは、2003年の衆院選マニフェストだ。あれから8年、政権交代からも2年以上たつ。なのに、いまだに制度の中身がない」
「今回の混乱は、こうした怠慢のツケが回ってきたというべきだろう」
わしにとっては当然予想された結果なのだが、朝日新聞は世論を誤誘導した責任を取るべきだ。
社説を引用する。
またまた民主党が、ふらついている。いったん、党の新年金制度の財源試算を公表する考えを示したのに、1週間あまりで先送りへと方針転換したのだ。
試算は、消費増税に向けた社会保障と税の一体改革の与野党協議に入る前提として、公明党が求めていた。応じないのは、わざわざ野党に協議を拒む口実を与えたようなものだ。
そもそも、試算を出さないことに、どんな意味があるのか。その内容は、今回の消費税率5%幅引き上げとは別に、約60年後には最大で約7%幅の引き上げが要るというものだ。すでに私たちも広く報じてきたし、野党も知っている。
それを、あえて隠す方が不自然だし、今回の一体改革の議論と混同されかねない。有権者が「明日からでも7%の増税が必要なのか」と誤解してしまうのではないか。
民主党はすべての年金制度の一元化と、月額7万円の最低保障年金創設を柱とした年金改革を金看板にしてきた。その過程で「政権交代すれば、誰でも7万円の年金がもらえる」と、有権者に思わせたことは否定できない。
それまでに、何年かかり、保険料や税を、だれがどのくらい払うのか。それは現行制度と、どれほど違うのか。こうした制度論を怠ってきた。
民主党が年金一元化などを言い出したのは、2003年の衆院選マニフェストだ。あれから8年、政権交代からも2年以上たつ。なのに、いまだに制度の中身がない。
今回の混乱は、こうした怠慢のツケが回ってきたというべきだろう。
いま民主党がすべきことは、まず試算の公開である。その上で、その数字は多くの前提つきの抜本改革案に向けたものだから、今回の消費増税論議とは切り離す。いまは5%増税の一体改革の協議に全力を挙げる。
そう仕分けをして、野党に頭を下げるしかあるまい。
もうひとつ、国会運営のトゲになりそうなことがある。
野田首相が昨年11月の国会で、民主党の年金一元化などの抜本改革案について、「13年の法案提出をめざす」と述べたことだ。
そんなことが、本当にできるのか。現行制度を根幹から変える大作業を、短期間に、だれがどうやって進めるのか。
首相は腹をくくって、ひとまず抜本改革案を棚上げすべきだろう。それが一体改革を実現させる現実的な早道に違いない
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