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March 31, 2012

数学的センスを身に着けないと朝日新聞に騙される?

 「天声人語」(朝日新聞:3月14日)

 天声人語に次のような記述がある。「統計を装った情報操作や、数字の手品にだまされないためにも、この科目(数学)は味方にしておきたい」。その通りである。特に朝日新聞に騙されないように。

 例えば、2万人弱しか参加していない「沖縄県民集会」への参加者を「11万人」と水増しして報道したり、中国の言う「南京大虐殺」を認めたり(南京の人口は20万人なのにどうしたら30万人も殺せるのか)、米軍基地が沖縄に集中しているとしたり(75%と言われるが、23%程度である)。まあ、数学以前の問題だが。

 あと、知らなかったのだが、3月14日は円周率の日だそうだ。わしは小数点以下30桁まで覚えている。何の役にも立たないが。

 3.141592653589793238462643383279

 なお、わしが「数学はこんなに美しいのか」と感動したのが次の本。

 ・吉田武「新装版 オイラーの贈物」(東海大学出版会)

  eのiπ乗=-1

  eは自然対数の底、iは虚数、πは円周率だ。

 「天声人語」を引用しておく。

さつま芋の異称に「十三里(じゅうさんり)」がある。「九里四里(くりより)(栗より)うまい十三里」と、江戸時代の焼き芋売りが宣伝したのが始まりらしい。そろばんや九九(くく)のお陰で、日本人は暮らしの中で算術に親しんできた▼だからかどうか当方も、点数はさておき数学が好きだった。誰が解いても答えは一つ、筋道がひらめけば攻めるのみ。そんな「潔さ」にひかれた一人として、学生の数学力の評判を聞くたびに寂しくなる▼数学教員でつくる日本数学会が、48大学の学生約6千人に、小学6年から高校1年までの問題を解いてもらった。多くは新入生で、それほど昔に学んだことではない。しかし、結果は寂しかった▼例えば〈偶数と奇数を足すと奇数になるのはなぜか〉。中2で勉強したはずが、まあまあ論理的に説明できたのは34%だった。「思いつく偶数と奇数を足したらすべて奇数になったから」など、苦しい答えが目立つ。〈二次関数の放物線の特徴を述べよ〉では、「曲がった感じのやつ」という感想のような解答もあった▼数学なんて社会で役立たない、と思うのは気休めである。微積分の出番こそ少ないが、確率や集合のセンスはビジネスにも必要だ。統計を装った情報操作や、数字の手品にだまされないためにも、この科目は味方にしておきたい▼数学嫌いの皆さん。論理的に考える習慣は、人生をより豊かにしてくれるはず。数(すう)が苦(く)より数楽(すうがく)だと、きょう「円周率の日」に再考されてはどうだろう。仲直りに遅すぎることはない。


吉田武「新装版 オイラーの贈物」(東海大学出版会)
Oiranookurimono

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