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July 28, 2010

駐中国大使 不用意発言は国益損なう

 産経新聞の28日の社説は、「駐中国大使 不用意発言は国益損なう」である。なぜこのような重大事を他の全国紙は社説にしないのか。産経新聞以外は、国家感が喪失してしまっているのだろう。

 社説を引用する。

 ↓ここから
 聞き流すことはできない発言である。新駐中国大使として今月末に赴任する丹羽宇一郎氏(元伊藤忠商事社長)が東京都内で開かれたパーティーのあいさつで中国の軍事力増強にふれ、「大国としては当然のことといえば当然かもしれない」と述べた

 これで中国の軍事拡大にともなう威嚇に日本は対峙(たいじ)できるのだろうか。日本の脅威になりかねないという認識はうかがえない。きわめて残念で、不用意な発言と言わざるを得ない

 丹羽氏は数日前の産経新聞社などとのインタビューで増大する中国の軍事費に懸念を示し、「透明性を高めていくよう(中国に)要望していく必要がある」と語っていた。歓送迎会のあいさつの後半でも「中国は世界に大きな影響を与える大国としての自覚をもってもらいたいと申し上げたい」と付け加えていた。

 それにしては、中国の軍事費が2009年まで21年連続で2けたの伸びを示し、その結果出来(しゅったい)した事態への認識が丹羽氏には希薄なのではないだろうか。

 最近では中国海軍の艦隊が沖縄本島の近海を再三航行し、艦載ヘリコプターが海上自衛隊護衛艦に異常接近するなど威嚇的行動を続けている。こうした情勢が念頭にあるなら、中国の軍拡容認にもつながる発言は日本の国益を損なうと認識できるはずだ

 丹羽氏は伊藤忠商事の社長、会長を歴任した経済界の大物である。中国への投融資に積極的に取り組んだ一方で米国での長期駐在経験もあり、グローバルな視点が身上といわれる。

 日中両国がさまざまな政治的障害を乗り越えて経済分野で相互依存を深めてきたのは事実だ。その文脈では、民間から起用された初の駐中国大使である丹羽氏への期待も大きい。

 しかし、大使の主要な任務は国益と国民の安全を守ることだ。東シナ海のガス田問題や海洋戦略を含めて中国の軍拡路線が顕著になっている今、毅然(きぜん)とした姿勢で交渉に臨むことが求められる

 丹羽氏は歓送迎会と同じ日の日本記者クラブでの会見で「利害衝突はあるだろうが、言うべきことは言う」と断言した。

 大使発言は軽々しく取り消しできない。丹羽氏には日本国民の安全を背負っていることを再度、念押ししておきたい
 ↑ここまで

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