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June 06, 2010

菅政権誕生、「脱小沢」に潜む小沢戦略

 産経新聞のページに、「【高橋昌之のとっておき】菅政権誕生、「脱小沢」に潜む小沢戦略」という記事がある。参院選が終わるまでは小沢はおとなしくしているというだけのことのようだ。

 記事を引用する。

 ↓ここから
 今週は鳩山由起夫前首相が突然退陣し、菅直人政権が誕生するという、めまぐるしい1週間でした。その中では、やはり民主党内最大勢力の小沢一郎前民主党幹事長とそのグループがどう動くかが、注目されました。結果的に小沢氏は幹事長を辞任、菅政権は「脱小沢」のイメージを打ち出そうとしているわけですが、なぜか小沢氏やそのグループに敗北感や悲壮感がありません

 その理由は、小沢氏周辺によると、「小沢氏には復活に向けた戦略がある」からだそうです。それは簡単にいうと、この場はいったん表舞台から引くものの、参院選の結果を見ながら、9月に行われる民主党代表選では、「復活」に向けて勝負をかけるという戦略のようです

 小沢氏は4日、盛岡市で開かれた民主党県連の決起集会に、菅首相誕生後に収録したビデオメッセージを寄せました。その中で、小沢氏は「参院選で勝利し、政権を安定させることで初めて本当の意味の改革ができる。そのとき自分自身が先頭に立って頑張りたい」と述べました。まさに先の戦略を裏付ける内容の発言です。

 今回の鳩山前首相退陣、菅首相誕生の一連の動きで、小沢氏にとってのキーワードは「局面の転換」だったといえます。鳩山・小沢体制のまま乗り切れれば、小沢氏にとってそれにこしたことはなかったでしょう。しかし、「政治とカネ」「普天間飛行場移設問題の迷走」などで鳩山内閣の支持率は2割を切り、社民党が連立を離脱、過半数ぎりぎりとなった参院から「鳩山降ろし」の動きが出たことで、鳩山首相のまま局面を打開することは不可能な事態になりました。

 そこで、小沢氏は鳩山氏とともに自らも辞め、首相を変えて新たなスタートを切ることを決断しました。首相を変える目的はあくまで参院選で勝利することですから、「民主党は変わった」と印象づけることが重要です。そのためにも、小沢氏はいったん表舞台から身を引くことにしました

 しかし、これはあくまで「いったん」ということです。夏の参院選の結果や、菅首相の対応をみながら、小沢氏は9月の民主党代表選で、自らの「復活」に向けて動く考えのようです

 4日の民主党代表選での小沢氏とそのグループの動きは、それを予感させるものでした。小沢グループは最終的に自主投票としましたが、菅氏と闘った樽床伸二氏は129票を獲得しました。樽床氏の自前の勢力は30~40人程度ですから、小沢氏のグループから樽床氏に一定の票が入ったことが分かります。

 小沢氏周辺はこれについて、「小沢氏が本気で樽床氏支持で動いていたら、200票を超えて勝っていた。しかし、本当に勝ってしまったら、『小沢傀儡(かいらい)』といわれ、反小沢勢力との間にもしこりが残り、本来の目的である挙党一致態勢は作れない。そこで、ここはあえて自主投票にすることによって、菅政権にはニュートラルで臨む一方、小沢グループを敵に回すと政権は持たないぞというプレッシャーを与えることができた」と解説します。

 つまり、小沢氏は自らがいったん身を引くことによって、まずは参院選で民主党が勝てる態勢を作る。しかし、9月の民主党代表選では、「復活」に向けて動くということを、党内外に印象づけたというわけです。

 菅首相は主要ポストである官房長官に仙谷由人氏、幹事長に枝野幸男氏という、いわば反小沢勢力の筆頭格を起用し、「脱小沢」を打ち出そうとしています。一見、小沢氏にとっては面白くない状況のように見えますが、小沢氏は「民主党が変わった」と印象づけて参院選で勝利するには「自分がひと休みするのも仕方がない」と容認しているようです。
 小沢氏は今夏の参院選を「最終決戦」と位置づけ、勝利に向けて全力を挙げてきました。それは参院選で勝利して、民主党政権が本格政権にならないと、本当の改革は断行できないと考えてきたからです。そのためなら、自分がいったん身を引くこともやむをえないと考えたのでしょう。

 しかし、参院選が終わり、民主党政権が本格的 に政策を断行していく段階になれば、話は別です。小沢氏はあくまで自らが中心となって、これまで目標としてきた政策を実行しようと動くはずです

 その場面が9月の民主党代表選です。小沢氏とそのグループは民主党内で最大勢力ですから、代表選で菅政権が続くのか、あるいは首相を変えるかは、やはり小沢氏とそのグループが握っている状況に変わりはありません。小沢氏はおそらく自らの「復活」に向けて動くことになるでしょう。

 以上、私の取材と分析に基づき、「小沢氏の戦略」について書いてきました。これからは参院選の結果がどうなるか、菅首相がどう動くのかなど、不確定要素があり、小沢氏が本当にどう動くのかは、まだ読み切れない部分もあります。ただ、ひとつ言えることは「小沢一郎はまだ終わっていない」ということです。
 ↑ここまで

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