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May 26, 2010

主催者も叱る鳩山首相「東アジア共同体」演説の幼稚な内容

 blog「」さんに、「主催者も叱る鳩山首相「東アジア共同体」演説の幼稚な内容」という投稿がある。主催者の日経新聞からさえも批判されたルーピー鳩山の「夢想論」が、現実に進められようとしている。日本も台湾ももう華夷秩序に組み込まれ、少数民族扱いされてしまう。このままでは本当にお仕舞いだ。

 あのルーピーを誰か止めてくれ!

 ちょっと長いが引用させていただく。

 ↓ここから
■いつもながらの「夢想論」を国際会議の場で  

日本経済新聞社が主催する第十六回国際交流会議「アジアの未来」が五月二十、二十一日に都内で開催され、アジア各国から政府首脳も含む政界、経済界のリーダーが参加したが、二十日の晩餐会で演説に立ったのが鳩山由紀夫首相だ。

演説のテーマは自らの「東アジア共同体」構想について。鳩山氏は「就任時から東アジア共同体構想を唱えてきたが、その具体像はなおはっきりしない。今回の演説はそうした指摘も踏まえ、実現に向けたイメージを示そうとした」(日経、20日)と言う。

同氏は昨年十一月、APEC首脳会合が開催されたシンガポールで、「東アジア共同体」構想に基づく経済連携協定(EPA)の拡大、環境問題の克服と持続的成長などの分野での協力を提案しているが、この日の演説では「人的な協力と文化の面での協力に焦点を当ててお話をさせていただく」と切り出している。

「東アジアは欧州とは異り、多様な宗教や文化が存在し、経済的発展段階もまちまちで、多くの地域が海で隔てられているため移動も容易ではない」ため、「東アジア共同体構想など実現不可能だ」とする現実的な意見に対し、「果たしてそうか。国境を越えた共同体の根幹は、人と人との交流、若者と若者の掛け値なしの交流にあると信ずることは夢想にすぎないのか」と問題提起したが、これには「そうだ」としか言いようがない。

ここで展開されたのも、いつもながらの「夢想論」だとしか言えないのである。


現実に符合しない鳩山首相の主張は幼稚で無責任さが目立つ

■「夢想論」「いのち論」「報恩論」のオンパレード

もちろん「夢想論」だけではない。「人と人との血の通った交流があってこそ、『いのちの共同体』が育まれる」などと、軽々しさで批判を浴びる「いのち論」も忘れていない。

そこで持ち出したのが、ちょうど遷都から千三百年が経つ平城京などの歴史話である。

―――平城京はシルクロードの終点として中国・インドからギリシャやオリエント地域までの文化が伝えられた「文明の博物館」でした。

―――中国から伝わった漢字に基づいて万葉仮名が創案されたのもこの時代です。ユーラシア大陸の各地から伝来した文物を基礎としながら、我々は、独自の日本文化を創造してきました。

―――日本の文化は独特であり、誇るべきものでありますが、元をたどれば、海を渡って伝わってきた世界中の叡智、とりわけアジア各国の文化にそのルーツを見いだすことができるのです。


持ち出したのは奈良時代の話だった

たしかに当時は東亜大陸を経由して伝わった先進文化の恩恵を被った時代ではあったが、どうも鳩山氏はその恩義に報いるべきだとの「報恩論」を打ち出したいらしい。

■情緒的な「東アジア文化融合体論」は正しいか

だから次のようにまで言う。

―――1300年前、あるいはそれ以前から、朝鮮半島、中国、東南アジア、さらには南洋ポリネシアから、この小さな島国を目指して、多くの若者が夢を求め、希望を持って、ときに荒れ狂うアジアの海を、手こぎの船や小さな帆船で、文字通り命がけで渡ってきました。

―――彼らは、よちよち歩きだった日本国の、新しい国づくりに参加し、我々の文化の基礎を築いてくれました。

大陸、半島からの亡命帰化人たちだけでなく、黒潮に乗ってやってきた古代人にまで、「国づくり」に貢献したと感謝している。


旧石器時代に黒潮に乗って渡来した人々にも思いを馳せ・・・

そこまで情緒的な「報恩論」を打ち出すのは、次の主張を裏付けたいためだろう。

―――歴史をさらに数百年、千年の単位でさかのぼれば、この海は知恵や技術を伝え、また、人材の交流をとりもって、東アジアに豊かな文化を発展させてきた実りの海でもあったことがわかります。

―――海は、言語の違いや宗教の対立を生み出すのではなく、こうした差異を融合させて相互に発展する礎でもありました。

そしてこう極め付けた。

―――アジアの東端の日本の歴史から見ても、また他の東アジア諸国から見ても、東アジアは文化的融合体なのです

それを言うなら「当時の日本は文化融合体でした」ではないのか。情緒に溺れず、冷静に歴史を見ればだが。

それはともかく、ここで鳩山氏は急転直下に、一つの結論を導き出すのである。

―――私は、東アジアの海を争いの海にしてしまった、この百年の不幸な歴史は二度と繰り返してはならないとかたく信じます。


一方的に「争いの海」のするは中国だ。写真は日本のEEZ内で海保測量船を
駆逐した中国の調査船

■まるで国家憎悪の左翼=国際主義的政策構想

以上のように論じた上で鳩山氏は、ここでいよいよ具体的な政策論へと移行する。

―――私は、今年1月の国会における施政方針演説の中で、我が国として、今後5年間で、アジア各国を中心に10万人を超える青少年を日本に招くプロジェクトを表明いたしました

―――その背景には、崇高な夢を抱いて、有為なアジアの学生が日本に研鑚の場を求めるならば、経済や語学の壁で、その意欲を断念させたくない・・・という気持ちがあることは確かです。

―――偏狭なナショナリズムに堕することなく、国を開き、世界から、殊にアジアの国々から多くの人材を受け入れ、そして、そうしたアジアの同胞に、できる限りの、友情と思いやりを持って接したい。そして互いに、学び合い、切磋琢磨しながら、活力ある未来の日本を、そしてアジアをつくっていきたいという思いからの政策です。

これがアジア各国の人々との「共通の教育の場」を作り出すとの、鳩山氏の政策構想らしい

日本が「日本語教育のサポートをし、しっかりとした奨学金制度を有していれば、(各国の人々を)第一線の研究者として育て上げる」ことにもなると強調している。

そしてそうしたことが「『文化の共同体』の出発点ともなる」と訴えるのだ。また教育面に限らず、スポーツ、芸術面でも「文化の共同体」は育むことができると言っている。

「アジアの同胞に友情と思いやりを持って接したい」は結構だが、これもいつもながらの、後先を考えない安易な「移民受入推進論」にしか聞こえない。しかしそうした批判に鳩山氏は「それは偏狭なナショナリズムだ。国を開け」と反論するのだろう。

これではまったく話にならない。まるで国家を憎悪し、プロレタリア国際主義を唱える共産主義者の如しだ。

■主催者の日経は「日米同盟の建て直しが先」と批判

―――今こそ、いさかいの海を導いた過去を乗り越え、豊穣の海、友愛の海に共存する繁栄の歴史を紡ぐ航海へと旅立とうではありませんか

―――かつて、大きな希望と勇気を持って、海を渡り、我が国の国造りに力を貸してくれた若者たち、その若者たちの希望に、私たちも、思いをはせてみませんか。

あれこれと論じた末、このように各国からの聴衆に訴えて見せた鳩山首相だが、平城京の時代と現代とでは、日本を取り巻く情勢はまったく異なるのだ。

そこで、この日の主催者である日経新聞は二十一日の社説で、下記の如く鳩山演説を批判する

―――経済や文化、芸術の交流の大前提になるのが、政治や社会の安定だ。ところが、アジアには平和を脅かしかねない火種がくすぶっている。

―――哨戒艦の沈没事件で揺れる朝鮮半島に限らない。タイでも混乱が続いているほか、ミャンマー情勢も不安定だ。近年の中国海軍による遠洋への進出をめぐっても、アジア各国の懸念が深まっている

―――こうした安全保障上の不安が高まれば、東アジア共同体の実現はおろか、経済協力や文化、芸術の交流も根付きづらいだろう

―――アジアの安定を保障するうえで、米軍の存在は極めて重要である。特に日米同盟はその支柱といえるが、米軍普天間基地の移設問題で日米関係の亀裂が深まっている

―――首相はまず、普天間問題の混乱を早期に収拾し、同盟を立て直すべきだ。それなくして東アジア共同体を説いても、アジア各国は真剣には受け止めないだろう

現状を無視した鳩山氏の、幼稚な「夢想論」に釘を刺す、的確な指摘ではないだろうか

■「東アジア共同体」構想はアジアに平和をもたらさない

たしかに鳩山氏も演説で、「繁栄の歴史を紡ぐ航海」に当たっては、「確固たる日米同盟が基礎をなさねばならないことは言うまでもない」とは言っている。しかし日経社説は、口先だけではなく、実際の行動で示せと叱りたいのだろう。

だが以上のような鳩山氏の「夢想論」を幼稚だと笑ってすませることはできない。なぜなら同氏の民主党政権は、この「夢想構想」の実現に向け、実際すでに政策の歩を着々と進めているからだ。

「普天間基地の移設問題で日米関係の亀裂が深まっている」のもその結果だろう。基地の持つ「抑止力」を、政界のリーダーを長年務めてきた鳩山氏が知らなかったなどとはあり得ないことなのだ。

自らの抑止力を低下させ、「争いの海」「いさかいの海」を「豊穣の海」「友愛の海」に変えるなど、鳩山氏は明らかに、東アジアの海を軍事力で制圧しにかかっている中国への敗北主義に陥っている。米軍と違って中国軍は「アジアの同胞」だから、「友情と思いやりを持って接したい」として無抵抗だ。


日米同盟を空洞化させてきた鳩山氏。中国を「アジアの同胞」と呼び無抵抗だ

だからこそ「東アジア共同体」構想は、中国の胡錦濤主席からは「アジアの一体化に向けてともに実質的なステップを」と受け入れられても(四月十二日の日中首脳会談)、他のアジア各国は日経が言う如く「真剣には受け止めない」のである。

ちなみに鳩山氏は演説の最後に「シルクロードの終点に位置して、恵みの海の恩恵を最も享受して栄えた我が国が、東アジアにおけるこの新たな取り組みの門出に尽力することは、この地域への千年分の感謝の気持ちを込めて取り組むべき恩返しでもある」と強調したが、たとえばシルクロードにおいて文化の媒体者として活躍した民族にウイグル人がいる。

中国への敗北主義に染まった鳩山氏は、現在中国の支配下で虐げられるこの「アジアの同胞」の民族に対し、いかなる報恩に「尽力」すると言うのだろうか。

鳩山氏の「東アジア共同体」構想は夢想と欺瞞に満ちており、アジア人々に平和をもたらすものでは断じてない
 ↑ここまで

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