September 2015
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

Recent Trackbacks

無料ブログはココログ

新・独書リスト

音リスト

« センター試験に「外国人参政権容認」の設問 | Main | 政権への期待失う岐路とは? »

January 19, 2010

安保改定50年についての各紙社説

 19日朝刊各紙には、安保改定50年についての社説が載った。見出しを書く。

 産経: 日米安保50年 普天間決着し空洞化防げ
 読売: 安保改定50年 新たな日米同盟を構築したい
 毎日: 安保改定50年 重層的深化の実上げよ
 朝日: 安保改定50年―「同盟も、9条も」の効用

 見出しもそうだが、読売と毎日の社説の内容が似通っているのに驚いた。産経は今の普天間基地移設問題に字数を割いている。ただ朝日だけがいまだに、憲法弟9条にこだわっていて、非現実的な内容になっている。

 社説を読んで購読紙を決めるのであれば(そうすべきだと思う)、朝日だけは購読しない方がよいと思う。抽象的で現実離れした内容だからだ。

 各紙の社説から抜粋する。


 産経新聞:
 ↓ここから
 (略)
 日米首脳は1960年1月、旧条約になかった米国の「対日防衛義務」や事前協議を含む相互協議制を盛り込み、より対等で公正な同盟関係をめざす現行条約への改定に署名した。6月には発効50周年を迎える。

 1951年に結ばれた旧条約と合わせて、新・旧安保条約は日米同盟体制の基盤を提供してきた。この1年は日本の安全や同盟の歴史だけでなく、日米関係の今後にとっても重要な意味を持つ。

 この半世紀間、日米両国は冷戦崩壊や湾岸戦争、米中枢同時テロ、核拡散など世界の激動に対応し、アジア太平洋の平和と安定に不可欠な役割を果たし、日本の安全を着実なものとしてきた。

 北朝鮮の核開発、中国の軍事的台頭など、今世紀に入っても同盟の重要性と意義はますます深まっているといっていい

 にもかかわらず、普天間問題の迷走に加えて、鳩山政権は国際社会のテロとの戦いで重要な意義のあった海上自衛隊によるインド洋補給支援活動も15日に打ち切り、米国やパキスタンなどの失望を招いた。中国との距離など日米中の戦略的関係についても、米国は対日不信を募らせている
 (略)
 日米同盟の現状には、台湾や東南アジア諸国からも懸念が出ているという。鳩山首相は同盟関係をこれ以上空洞化させることがないように、何よりも普天間問題で決断を下すことが必要だ。
 ↑ここまで


 読売新聞:
 ↓ここから
 (略)
 日米両国は、時に、通商や防衛問題をめぐる摩擦も経験したが、基本的には良好な関係を維持し、地域の安定と自由貿易の恩恵を享受してきた、と言えよう。

 昨今の世界情勢は激しく変動している。次の50年間に向けて、同盟関係を深化させ、新たな協力体制を構築することが、日本の国益にとって肝要だ。
 (略)
 北朝鮮の核保有宣言や中国の軍備増強、国際テロの脅威など、日本を取り巻く状況はむしろ厳しくなったと自覚する必要がある。

 そんな中、昨秋の鳩山政権の発足後、米軍普天間飛行場の移設問題などで日米関係がぎくしゃくしているのは、極めて残念だ。
 (略)
 鳩山政権の重大な欠陥は、在日米軍の負の部分ばかりに目を向けて、地元負担の軽減の追求に偏重した姿勢だ。米軍の抑止力が日本とアジアの平和に貢献してきた役割を正当に評価し、米国と共通の理解を持つことが大切である

 日米同盟は本来、経済交渉にありがちな、片方が得をすればもう一方が損をするゼロサムの関係ではなく、双方が得をするプラスサムの関係であるべきだ。

 中長期的な課題には、集団的自衛権の行使を可能にするための政府の憲法解釈見直しや、自衛隊の海外派遣に関する恒久法の制定、武器使用権限の拡大がある。

 日本が、こうした問題に正面から取り組み、その国力にふさわしい国際的な役割を担うことが、日米同盟の深化には欠かせない。
 ↑ここまで


 毎日新聞:
 ↓ここから
 (略)
 冷戦時代の日米安保が軍事中心であったことは間違いない。が、日米同盟の下で日本の平和と安全が確保され、繁栄の条件となったことも事実である。安保改定半世紀を機に、自由と民主主義など基本的価値を共有する米国との同盟関係を、21世紀にふさわしい「世界の平和と繁栄のための公共財」に発展させることは日本の国益に資する。今、日米関係の「トゲ」となっている普天間移設問題の解決は、その前提である。

 「ポスト冷戦」の20年間で、日本をとりまく安保環境は大きく変化した。隣国・北朝鮮は核実験と弾道ミサイル発射を繰り返している。大きな脅威だ。台頭する中国は透明性を欠いたまま軍備増強を図っている。軍事を背景にした抑止力は依然として有効であり必要である。

 一方、9・11以降、国際的テロリズムが新たな世界の重要な安保課題となってきた。その温床となっている貧困や民族紛争への対応が求められ、新たな貧困を生み出す地球環境悪化や飢餓なども新しい安保問題ととらえて取り組む必要が生まれている。

 重要なのは「軍事」と「非軍事」をバランスよく発展させることである。鳩山政権には、米政府との協議開始にあたって、これらの両立を図った重層的な同盟深化のビジョンを示してもらいたい。
 ↑ここまで

 朝日新聞:
 ↓ここから
 (略)
 朝日新聞の世論調査では、安保改定で日本が戦争に巻き込まれるおそれが強くなったとの回答が38%もあった。日本の安全を守る方法として、中立国になることを挙げた人も35%いた。

 A級戦犯だった岸首相の復古的なイメージや強引な政治手法への反感も強かった。占領以来の鬱屈(うっくつ)したナショナリズムが噴出したとの見方もある。

 それから50年、同盟の半世紀は日本社会にとって同盟受容の半世紀でもあった。今や朝日新聞の世論調査では、常に7割以上が日米安保を今後も維持することに賛成している
 (略)
 日本が基地を提供し、自衛隊と米軍が役割を分担して日本の防衛にあたる。憲法9条の下、日本の防衛力は抑制的なものにとどめ、日本が海外で武力行使することはない在日米軍は日本の防衛だけでなく、抑止力としてアジア太平洋地域の安全に役立つ

 それが変わらぬ日米安保の骨格だ。9条とのセットがもたらす安心感こそ、日米同盟への日本国民の支持の背景にあるのではないか
 (略)
 アジアの近隣諸国にも、「9条つきの日米同盟」であったがゆえに安心され、地域の安定装置として受け入れられるようになった。
 (略)
 「9条も安保も」という基本的な枠組みは、国際的にも有用であり続けるだろう。
 ↑ここまで

 どうしても朝日新聞の社説には文句をつけたくなる。

 まずは、50年前に安保改正に反対した社説を載せたことを読者に詫びる必要があるのではないか。こう書いていた。

 「日米安保条約は必ずしも日本の安全を保障するものではなく、ただ東西間の平和、わけても米ソ間の平和のみが日本の安全を保障するということの真実である」

 「日本の安全を真にゆるぎないものにするためには、米ソ間の平和をいっそう強化しなければならないということである」

 「もし、米ソ関係が悪くなれば、日米安保条約がいくつあっても、日本の安全は保障されないばかりでなく、むしろそれは、諸刃の剣となって、日本の生存そのものをさえ脅かすものとなろう」

 「岸首相は(略)外交政策における根本的な反省から出直すべきである」(以上、1960年1月21日の朝日新聞社説より抜粋)

 米ソ間の平和を強化するなど冷戦時代に不可能であった。それを平気で朝日は理想論(空論)を書く。今と同じだ。そして、「諸刃の剣」となって日本が戦争に巻き込まれる、と世論を大騒ぎさせた。その間違いを正し、謝罪し、責任をとってから、「今は7割以上が日米安保に賛成」と言う事が出来るのではないか。よくこれだけ無責任な書き方が出来るものだ。

 そして、岸首相をA級戦犯と括弧付けもなしに明記していること。朝日新聞は進駐軍の回し者か。

 また、憲法弟9条を持ち出しているが、新日米安保条約はアメリカだけが軍事力を行使するのではないだろう。

 「9条とのセットがもたらす安心感」など朝日新聞が勝手に夢想していればよい。日本国民が支持しているのは、アメリカの核の傘だろう(有用かどうかは別の議論として)。

 「アジアの近隣諸国」とは支那や南北朝鮮を指すのであろうが、アメリカの世界一巨大な軍事力があるから、「日米同盟」に文句を付けられないでいるのだ。バランス・オブ・パワーの世界である。朝日新聞にはその程度のことがわからないのか、それとも意図的に誤魔化しているのか。もう読者は騙されないと思うが。

 「『9条も安保も』という基本的な枠組みは、国際的にも有用であり続けるだろう」とは笑わせてくれる。9条の条文通りに軍事力を持たずしてPKOなどできないだろう。現に丸腰で死者がでた事実がある(考えるまでも無いが)。時代錯誤や現実無視もいい加減にしたらどうか。

 朝日新聞は社説で微妙に方向転換をしてきたかとおもったら、またゆり戻しがあったようだ。論説委員会で一体どういう話し合いをしているのだろう。「どうせ朝日の読者は社説なんか読まないよ」とか(笑)。

« センター試験に「外国人参政権容認」の設問 | Main | 政権への期待失う岐路とは? »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74706/47337776

Listed below are links to weblogs that reference 安保改定50年についての各紙社説:

« センター試験に「外国人参政権容認」の設問 | Main | 政権への期待失う岐路とは? »