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April 07, 2009

オバマ大統領の核軍縮政策演説についての各紙社説

 4月7日の各紙朝刊にはオバマ大統領の核軍縮政策演説についての社説が載った。4紙の社説を読むと、うち2紙は「核兵器廃絶」となると手放しで喜んでいるように思える。現実を全く無視しているのだ。新聞の社説に理想ばかりを並べても何にもならない。小学生の作文レベルだといえる。

 4紙のどの社説も「核軍縮政策」に賛成している。しかし、現実的には不可能だ。まず核保有国が核兵器を手放す訳がない。特に中国はそうだ。毛沢東時代に数千万人の人民を餓死させてまでして核兵器を保有したのだ。また、核拡散防止条約(NPT)体制の強化はどうか。国連常任理事国である5カ国だけに核兵器保有を認めることになる。北朝鮮など大したことはない。中国のミサイルの一部が日本に向けて配備されているのは事実である。脅威にさらされているのに日本の核兵器保有は認められないのはおかしい。

 仮に世界中の核兵器が廃棄されたとしよう。しかしどこかの国がこっそり核兵器を開発したら、それが世界に対する大きな脅威になる。だから究極の理想は核兵器廃絶だが、まず目指すべきは核兵器の均衡保有だ。

 各紙社説の見出しを書く。

 産経: 米核軍縮政策 制裁の枠組み作りに動け
 読売: オバマ演説 北朝鮮への対応が試金石だ
 毎日: 米の核兵器使用 「道義的責任」よくぞ明言
 朝日: オバマ演説―核なき世界へ共に行動を

 各紙社説から抜粋する。

 産経:
 ↓ここから
 (略)
 世界の核兵器の約9割は米露が保有しているという。オバマ大統領は「核を使用した唯一の核保有国の道義的責任」との表現で間接的に日本への原爆投下にも触れた上で、米露をはじめとする核保有国が核兵器の削減を主導すべき責務を強く訴えた。
 (略)
 来年春には核拡散防止条約(NPT)の再検討会議が開かれ、核保有国と非核国の不毛なせめぎ合いが繰り返される見通しが強い。核保有国が先手を打って核軍縮・不拡散の道を提示し、世界に範を示す政策は正論といっていい。

 ただ、現実には北朝鮮の長距離ミサイル能力拡張やNPT離脱などに対する制裁は到底十分ではない。イランの核開発をめぐる外交的対応も手詰まりに陥っている。インド、パキスタン、イスラエルなどCTBTやNPTに加わろうとしない国々をどのように扱うかの問題も重要だ。

 オバマ大統領が演説で「北はまたルールを破った。ルール破りには罰が必要だ」と、異例の強いいらだちを示した。核拡散を狙う国々には、実効ある制裁の枠組みやメカニズムを築くことが急務だ。でなければ、さらに追随する国が出る恐れもある。核保有国にはそれを防ぐ責任があるはずだ。とくに北朝鮮やイランと関係の深い中露に強い自覚を促したい。
 ↑ここまで

 オバマ大統領の話は正論だが、現実はこうだというように論を組んでいる。ただ、問題なのは「中露に強い自覚を促したい」というがないものねだりにすぎない。

 読売:
 ↓ここから
 (略)
 核兵器の保有は米露英仏中の5か国以外には認めないとした核拡散防止条約(NPT)体制は根底から揺らいでいる。

 この現状を、米国主導で立て直そうというのが、オバマ政権の狙いだろう。

 大統領は、世界で唯一、核兵器を使用した米国には、「核拡散防止のために行動すべき道義的な責任」があると述べた。言やよし、ぜひ成果をあげてもらいたい。
 (略)
 具体的な行動が、国際社会の警告を無視して長距離弾道ミサイルを発射した北朝鮮への対処で、さっそく問われている。
 (略)
 北朝鮮が核兵器の小型化に成功すれば、実戦配備ずみのノドン・ミサイルの射程にある日本にとって、脅威は極めて深刻化する。核拡散防止へ強い指導力を発揮できるのか。オバマ大統領の力量が、試される局面だ。
 ↑ここまで

 オバマ大統領のいう核軍縮政策が機能するかどうかの試金石が北朝鮮ミサイル問題への対応だという。確かに、北朝鮮ごときの核兵器を廃止させることができないのなら、核兵器廃絶など全く不可能だろう。

 日本が核兵器を保有して原子力潜水艦に装備し、日本海を防衛させる。南北朝鮮のような国には軍事力や技術力で圧倒するしか押さえ込む手はないと思う。

 毎日:
 ↓ここから
 (略)
 画期的な演説といえよう。「道義的責任」といっても広島・長崎に原子爆弾を落とした責任を直接認めたのではない。だが、そうではあっても米大統領が自国を「核兵器を使った唯一の国」と規定し、だからこそ核廃絶の先頭に立つと主張する論理は、少なくとも近年の政権には見られなかったものだ。オバマ大統領の率直な姿勢を高く評価したい。
 (略)
 NPTの枠外で核兵器を保有したインドやパキスタンや、大量の核弾頭を持つとされるイスラエルの非核化を図るのは容易ではない。しかし、米国が率先して世界の核軍縮を進めることは、北朝鮮やイランの核兵器保有を阻む国際的な動きにもつながるだろう。

 「脱核兵器」は複数の元米政府高官も提唱している。「世界は変えられる」というオバマ大統領の呼びかけに、「イエス・ウィ・キャン」の唱和が広がることを期待する。
 ↑ここまで

 幾らアメリカが率先して世界の核軍縮を進めても、北朝鮮やイランなどは極秘で核兵器の開発・保有を進めるだろう。核兵器にかわる抑止策がないといけないのだが、毎日新聞は言及していない。

 そして「イエス・ウィ・キャン」の唱和が広がって「脱核兵器」が進むという(例えなのだろうけど)。念仏を唱えて世の中が良くなるのなら、こんな楽なことはない。全く持って馬鹿らしい。

 朝日:
 ↓ここから
 (略)
 広島、長崎への原爆投下から今年で64年。米国大統領が「道義的責任」を語り、核廃絶への決意を表明した。被爆国の国民として、「核のない世界」を目指し、時代の歯車を回そうという呼びかけを重く受け止めたい。

 この演説の直前に、北朝鮮がミサイル発射を強行し、世界に冷水を浴びせた。だからこそ「核の脅威に対応するため、より厳しい新たな手法が必要だと改めて思い起こした」というオバマ氏の言葉に共感する。
 (略)
 オバマ氏は、ブッシュ前政権がストップをかけていた包括的核実験禁止条約を批准し、さらに兵器用核分裂物質の生産禁止条約の交渉開始を目指すと明言した。条約発効までには多くの困難が予想されるが、米国が先頭に立てば打開の道は開けるはずだ。

 オバマ氏は核兵器が存在する限り抑止力は維持するとしながらも、「米国の安全保障戦略の中での核兵器の役割を減らす」と宣言した。大量の核保有を正当化してきた軍事戦略を修正するということだ。中国を含む他の核保有国も、同じ検討に着手すべきだ。
 (略)
 核兵器は存在そのものが、危険だ。オバマ政権がそう考える背景には、核テロが差し迫った脅威になったという認識がある。その対策としてオバマ氏は、核テロを封じるための国際機関の創設、核物質を安全な管理下におくための体制づくり、核の安全管理に関する首脳会議、などを提案した。
 (略)
 日本にとっても「あきらめる」という選択肢はない。オバマ政権が打ち出した核廃絶構想に、同盟国として協力できることは多い。「核のない世界」を実現する政策を、日本からも発信していきたい。
 ↑ここまで

 朝日新聞は、「被爆国の国民として、(略)重く受け止めたい」という。朝日新聞はいつから日本国民の代弁者になったのか。何様の積りか。少なくともわしは重く受け止める積りはない。

 朝日新聞も毎日新聞と同じく、「米国が先頭に立てば打開の道は開けるはずだ」という。なんと楽観的で現実を無視しているか。また「中国を含む他の核保有国も、同じ検討に着手すべきだ」というが、どうやって着手させるのか。中国が国益を自ら捨てる訳がない。まず不可能といえる。

 「核兵器は存在そのものが、危険だ」というのは間違っている。核兵器が偏在していることが危険なのだ。戦争はどのような場合に起こるか考えてみればいい。多くの場合、敵国よりも圧倒的な軍事力を持っている場合に起こる。だから、例えば中国が極東において圧倒的な量の核兵器を持っていることが危険なのだ。米ソ冷戦時代に両国で核兵器開発競争が起こったが、戦争は起こらなかった。存在そのものが危険なら、戦争が起こるはずだろう。

 朝日新聞は、「日本にとっても『あきらめる』という選択肢はない」というが、朝日新聞はいつから日本政府の代弁者になったのか。何様の積りか。「日本政府もあきらめず~」という書き方が普通だろう。朝日新聞はどうも核兵器の話になると我を忘れるようであることがわかった(笑)。

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