性器の写真はわいせつだろうが 最高裁しっかりしろよ
読売新聞のページに「メイプルソープ写真集、最高裁『わいせつ』否定」という記事がある。最高裁が世間に阿ったのか。問題の写真集「MAPPLETHORPE」は全384ページで、花や人物などのほか、男性器のアップ写真20枚が19ページにわたって掲載されているという。これがわいせつではなく芸術だというのなら、この写真集を公衆の面前で広げても構わないのだな。誰かやってみろ。
芸術なのであれば、マスコミも「これが問題の写真です」と堂々と見せてみろ。
性器のドアップ写真がわいせつでなく芸術であるという判断は全く納得できない。公序良俗に反するのは間違いない。そもそも、芸術かわいせつかを裁判所が判断できるわけが無い。個人の主観に委ねられ、客観的な判断基準がないからだ。したがって、性器の写真であればわいせつである、と機械的に判断するしかない。
よって、「性器が露骨に配置された写真はわいせつ物に当たる。芸術性があることを理由にわいせつ性を否定するのは許されない」という堀籠幸男裁判官の反対意見は尤もである。
大体、「人間の裸は芸術だ」などという考えは元々日本には無い。中世ヨーロッパの反動ではないのか。わしは、性器の写真はわいせつだと思うし、女性のなら大好きだ(笑)。だが、公然と見るのはどうかと思う。表現の自由も、歴史や伝統、公序良俗に規制されて当然だ。最高裁が歯止めにならなくてどうする。
記事を引用する。
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男性器の写真が収録された米国の写真家、ロバート・メイプルソープ(1946~89年)の写真集がわいせつ物にあたるかどうかが争われた訴訟の上告審判決が19日、最高裁第3小法廷であった。
那須弘平裁判長は「写真集は芸術的観点から編集されており、全体としてみれば、わいせつ物とはいえない」と述べ、わいせつ物とした2審・東京高裁判決を破棄。その上で、国内への持ち込みを禁じた税関の処分取り消しを命じた。国側敗訴が確定した。
判決は裁判官5人のうち4人の多数意見。メイプルソープの別の写真集について、最高裁は99年にわいせつ物と判断。この日の判決が、前回わいせつ物とされた5点の写真を含む写真集を芸術作品と認めたことは、わいせつ概念の変化を示すものといえそうだ。わいせつ物を巡る訴訟で最高裁が下級審の判断を覆した例は過去にないという。
訴えていたのは、東京都の映画配給会社社長、浅井隆さん(52)。判決によると、浅井さんは99年9月、花や人物などのほか、男性器のアップ写真20枚が19ページにわたって掲載された写真集「MAPPLETHORPE」(384ページ)1冊を米国から持ち帰ったが、成田空港の税関で、関税定率法が輸入を禁じた「風俗を害すべき書籍」に当たるとして持ち込みを禁じられた。
多数意見は、メイプルソープが写真芸術家として高い評価を得ていることを踏まえ、「写真集は、その写真芸術の全体像を概観する観点から編集され、問題となった写真が全体に占める比重も相当低い」と指摘。「全体としてみた時、好色的興味に訴えるものと認めるのは困難」と判断した。
99年の最高裁判決については、「写真集の構成や処分を受けた時期が異なり、矛盾しない」と述べた。
これに対し、堀籠幸男裁判官は「性器が露骨に配置された写真はわいせつ物に当たる。芸術性があることを理由にわいせつ性を否定するのは許されない」とする反対意見を述べた。
1審判決は「わいせつ物には当たらない」として、国に処分取り消しと70万円の賠償を命じたが、2審は原告逆転敗訴としていた。
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