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October 02, 2007

福田首相の所信表明演説についての各紙社説

 10月2日の各紙朝刊は福田首相の所信表明演説についての社説を載せている。タイトルは次の通り。

 産経:所信表明演説 希望と安心へ道筋見えぬ
 読売:所信表明演説 政策協調で難局の打開を図れ
 毎日:所信表明演説 政治に落ち着きが戻ってきた
 朝日:所信表明―「協調」路線でどこまで

 タイトルだけをみると、読売・毎日が肯定的で産経・朝日が否定的なのだが、実際に内容をみるといつもの通り、産経・読売VS毎日・朝日となる。それがはっきりするのは、前政権からの路線変更をどう見るかという点になる。以下にポイントごとに抜粋する。
 
●安倍路線からの転換
 朝日:「首相は『守るべきものは守り、育てるべきものは育て、引き継ぐべきものは引き継ぐ』と述べた。安倍氏の『戦後レジームからの脱却』を意識しての発言だろう。戦後を否定するかのような乱暴な政治と決別するのは結構だ」。

 毎日:「この日の演説のポイントの一つは『脱・安倍路線』を明確にしたことである。『戦後レジームからの脱却』などの観念論は消え、憲法改正にも触れなかった。『国民の安全・安心の重視』など、国家から足元の国民生活に重心を移したのは明らかだ」。

 「戦後レジーム」の権化である朝日新聞と毎日新聞は、新内閣の安倍路線からの転換を高く評価している。さぞや喜んでいることだろう。

●外交
 産経:「日米同盟が外交の基本や要であると繰り返し、世界の平和構築のために『国力にふさわしい責任』を果たす必要性を強調した。単なる『親中派』ではなく、対米関係にも自分なりの自信があるという思いの表れだろう」。

 朝日:「その一方で、安倍路線からの転換は鮮明だ。首相は憲法改正には触れなかった。日米同盟の堅持は言いつつも、積極的なアジア外交を進め、拉致問題の解決とともに『不幸な過去』を清算して日朝国交正常化を目指すと語った」。「米国とアジア、『圧力』と『対話』などでバランスの取れた外交を追求するというのは賛成したい」。

 毎日:「外交でも『平和を生み出す外交』を掲げ、安倍前首相の『主張する外交』との違いを際立たせた。日米同盟を堅持する一方、小泉政権以来、ぎくしゃくしがちだった中国、韓国などアジア外交を重視するということだろう。この路線転換も私たちは歓迎したい」。「北朝鮮問題では『すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を図るべく、最大限努力する』と述べ、国交正常化が終着点と位置づけた点も注目したい。拉致問題の解決は容易でない。それを置き去りにして国交正常化に向かうことには世論の反発が大きいのは首相も承知だろう。首相は大きな課題を自ら背負った」。

 朝日と毎日は、首相がアジア外交を重視すること、とりわけ北朝鮮との国交正常化を目指すことを評価している。首相も朝日も毎日もその本性を現した。産経はそれには触れていない。

●海上自衛隊の給油活動
 産経:「その文脈で、インド洋での海上自衛隊による補給活動の延長を緊急の課題と位置づけたのは当然だが、今国会で必ず新法を制定するという決意も聞きたかった」。

 読売:「インド洋での海上自衛隊による給油活動の継続について、政府は10月中旬にも給油継続のための新法案を提出する。首相が強調したように、給油活動の継続は『我が国の国益に資する』もので、『国際社会で果たすべき責任』だ。国際社会の期待と要請に応えるためにも、首相は、国民や国会によく説明し、今国会中の成立を図るべきだ」。

 毎日:「しかし、インド洋での海上自衛隊による給油活動の継続問題など、現状では小沢一郎代表率いる民主党が歩み寄る気配はない。年金制度改革など長期的課題で与野党が協議する必要性は否定しないが、それもあくまで国会という表舞台で進めるべき話だ。いずれ総選挙で自公政権か民主政権か、有権者が選択する時が来る。違いは違いとして鮮明にし、有権者が判断するのが本筋であろう」。

 朝日:「インド洋での自衛隊の給油活動では、継続の必要性を訴えつつも、この国会で決着させるのかどうかを含め、具体論には踏みこまなかった。野党との妥協の道を探りたいということなのだろう」。

 産経と読売が、今国会で新法を制定せよと言うのに対し、朝日は野党と妥協せよという。小沢率いる民主党は給油活動の継続に絶対反対であると妥協の余地はなさそうであるにもかかわらずである。つまり、朝日は給油活動を止めろと言っているのだ。毎日はもっとはっきりと書いていて、野党との妥協の余地がないのだからさっさと解散・総選挙せよという。そして「有権者が(民主党を)選択する時が来る」というのである。

●財政
 産経:「内政面では、2011年度に基礎的財政収支黒字化を確実に達成する財政再建目標を確認した。前政権は成長力強化をうたったが、福田首相は『安定した成長』と微妙に修正した。社会保障の安定的財源の確保には、税の自然増収ではなく消費税増税が避けられないと判断しているためとみられる」。

 読売:「首相は、参院第1党の民主党など野党と政策協議を進めていくテーマとして、年金の『長期的視野に立った制度設計』の検討を挙げた。『与野党を超えた透明で建設的な協議』を通じて、政策協調の糸口を探る狙いがあるのだろう」。「その際、焦点となるのは、社会保障や少子化に伴う負担増に対処するため、首相が指摘した『消費税を含む税体系の抜本的改革の実現』だ」。「民主党は消費税率は現行のまま、全額を年金の財源に充てると主張している。だが、それで財源を確保し、安定した年金制度を構築できるかは極めて疑問だ。年金など社会保障の安定財源として、消費税率の引き上げは不可欠である」。

 朝日:「ただ、日本のかじ取りにあたる首相として、今後の重要な政策の方向についてまであいまいにするのは無責任だ。少子高齢化が進むなかで、財政や社会保障の安定財源をどう確保していくのか、消費税率を上げるのかどうか。こうした点に具体的に触れなかったのは『逃げ』と言われても仕方あるまい」「すでに公明党との間で、高齢者医療などの負担増の凍結で合意した。民主党も似た政策を検討している。遠からずある総選挙に向けて『ばらまき』の競い合いになるようでは、責任政党の名が泣く」。

 毎日:「演説では、地方格差解消の具体策や高齢者医療の負担増凍結の具体案には触れず、消費税など税制改革の時期もあいまいだった」。

 朝日と毎日は、財政問題にたいして具体的に触れなかったというが、産経や読売にあるようにある程度は首相が言及している。「逃げだ」などと朝日が言うのはおかしい。首相のイメージダウンを狙っているのだろう。朝日は自民党と公明党が「高齢者医療などの負担増の凍結」で合意したことを書き、それを総選挙のための「ばらまき」であるという。負担増を批判し、それを凍結しても「ばらまき」という。朝日新聞は、どちらにしても与党を批判するのだ、ということがよくわかる。

●憲法
 産経:「さらなる国際貢献には自衛隊の力を生かすことが不可欠で、憲法問題を直視する必要がある。しかし、改正はもとより集団的自衛権行使をめぐる解釈変更の問題への言及はなかった」。

 朝日:「首相は憲法改正には触れなかった」。

 毎日:「憲法改正にも触れなかった」。

 産経新聞が憲法改正に触れなかったのを否定的にとらえ、朝日と毎日が肯定しているのは文脈から明らかである。

 最後に、毎日新聞が次のように書いている。

 「もう一つ、この日明らかになったのは、小泉純一郎元首相以来のパフォーマンス重視・劇場型政治の時代が終わったことではなかろうか。政治がまた一歩、前に進むためにはそれは決して悪いことではない。今後も地に足をつけた国会論戦を期待したい」。

 「小泉純一郎元首相以来のパフォーマンス重視・劇場型政治の時代が終わった」というが、どうだろうか。小泉元首相はマスコミを最大限利用したのであって、マスコミが世論を支配する状況は変わらない。マスコミの言いなりにならない政治家はマスコミにより潰される。ここ数年、朝日新聞が全力を挙げて安倍氏を攻撃して潰しに掛かったのは明らかだ(「NHKへの政治介入」報道など)。かつて「日本は戦争でよい事もした」と言っただけでマスコミの総攻撃を受けて罷免された大臣がいた。そんな時代に戻ってしまったのだ。最近の社説を読んだだけで、朝日や毎日が舞い上がっているのがよくわかる。早く宅配制度が潰れることを願う。

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