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September 21, 2007

国連「謝意」決議についての各紙社説

 21日の各紙朝刊に国連「謝意」決議についての社説が載った。見出しを列挙する。

 朝日:国連決議―形より本質の議論を
 毎日:洋上給油活動 総合的なテロ対策を競い合え
 読売:国連「謝意」決議 海自の活動継続への期待表明だ
 産経:洋上補給活動 国連決議を追い風にせよ

 最も批判的なのが朝日新聞で、民主党の主張そのままといえる。朝日の社説から抜粋して意見を書く。
 
 ↓ここから
 インド洋での海上自衛隊の給油活動を続けるかどうか。この問題が、ニューヨークの国連に思わぬ波紋を広げた。
 (略)
 ところが今年の決議案の前文に、海上自衛隊が参加している米主導の対テロ作戦「不朽の自由」(OEF)の海上阻止行動に対する「謝意」が盛り込まれた。これにロシアが反発して棄権に回り、全会一致の慣例が崩れてしまった。
 ↑ここまで

 全会一致の「慣例」が崩れることで何か問題が生ずるわけではない。にもかかわらず問題であるかのように書く。読者を誤誘導しようとしている。

 ↓ここから
 米主導の多国籍軍がやっているOEFは国連の枠組みの外のことであり、安保理はその詳細を承知していない。それを突然、前文とはいえ決議に含めろと言われても判断しかねる。ロシアの棄権の理由は、こうしたものだったようだ。
 (略)
 筋違いの「謝意」がまぎれこんできたのは、日本の事情からだった。
 (略)
 結局、国際社会の足並みを乱しただけで、後味の悪いことになってしまった。
 ↑ここまで

 ここに書かれたロシア棄権の理由は、あくまでも朝日新聞の想像にすぎない。日本が悪いとはいえないのだ。現にドイツなどの都合で決議を早めたのが理由であるという話もある。朝日新聞は偏った情報で、日本を悪し様に書く。

 ↓ここから
 私たちは01年、海上自衛隊が派遣される時、「憲法の範囲内で」などの条件をつけて支持した。だが、政府は実際の活動の内容などを明らかにしなかったため、判断材料を欠くとしてその後の延長に反対してきた。

 政府はまず、給油活動や各国の洋上活動が具体的にどうテロ対策に役立っているのか、詳しく説明すべきだ。イラクの戦闘に向かう米艦に給油しているのではないかとの疑惑も指摘されている。
 ↑ここまで

 朝日は最初は反対していても、自衛隊派遣が決まったら「賛成」に変る。アフガン空爆も直前まで反対していながら、実際に空爆が行われたら「仕方がない」と反対するのをやめてしまった。それまでの反対は何だったのか。こんな姿勢だから信用などできない。

 具体的に説明せよというが、朝日の例示している「イラクの戦闘に向かう米艦に給油しているのではないか」というのはあくまでも疑惑だ。日本政府はもちろんアメリカ政府もきっぱりと否定している。存在しないことを証明するのは無理だ。疑惑があるのならそれを証明して追及すればどうか。反対する理由にはならない。だが疑惑を言い出した民主党議員も今はうやむやになっているようだ。

 また朝日は、北朝鮮による日本人拉致を報道しなかった。「疑惑」だからという。自分達の都合に合わせて言っているだけだ。

 ↓ここから
 参院で野党が多数を握ったことは、これまで対米配慮が優先されるあまり、おざなりだった議論を深める好機である。形だけの国連決議をつくるより、大局的な議論を尽くすことだ。
 ↑ここまで

 「議論を尽くせ」とは、朝日がよく使うやり方で、朝日の意見と違う方向に物事が進もうとする場合に言われる。もっと具体的に書いてもらいたい(出来るものなら)。

 更に、「大局的な」云々も朝日がよく使う言い方だ。2002年9月22日の社説では小泉首相(当時)の1回目の訪朝について書かれている。そこで、「拉致事件の究明や対策にいっそう神経を使うべきことは言うまでもない。同時に大局を見失ってもならないためらわず、正常化交渉を再開させることである」と書いている。過去の朝日の社説を読むと、どれもが日本の国益と正反対なのである。今回もそうだ。

 毎日新聞の社説では、与野党がテロ対策を競い合えという。自衛隊派遣というテロ対策そのものを否定はしていない。また、今回の決議に関して色々な考え方を示している。朝日新聞や民主党のように何が何でも反対という訳ではないようだ。抜粋する。

 ↓ここから
 民主党は決議はあくまでISAFに対するものだとして、給油活動に対する反対姿勢は変えない方針だ。米国が自衛権を主張して始まった有志連合によるOEFに対し、単独の国連決議で承認するのは極めて困難なのが現実だ。今回の決議は国連が直接的に給油活動を承認したものではないが、国際社会は活動の継続を期待していることを示したものだろう。

 国連に関しては民主党の小沢一郎代表が提起した「国連のお墨付きがあるのか」という原則論は、国会審議でも大きな論点だ。一方で直接的な決議がなくても、国際社会に求められた場合に、日本はどのような判断をすべきかという議論も必要だ。

 また日本の活動に対する国際社会の評価も重要な視点だ。91年の湾岸戦争の際、日本は130億ドルの財政支援をしながら国際的には評価されなかった。そのため今回の延長論に対しては「給油だけで謝意を示され、安い貢献策だ」という見方もある。
 ↑ここまで

 そして、与野党双方に、問題の対応を求めている。毎日新聞にしては公平な書き方だと思う。

 ↓ここから
 海自はインド洋上のどの地域でどんな活動を行い、どれだけテロ対策に役立っているのか。最近では、米国艦船に海自が提供した燃料がイラク戦争に使われたという指摘もある。イラクとアフガンの両作戦を兼ねている米国艦船もあるだろう。給油活動の根幹にかかわる部分であり、政府からはきちんとした説明がほしい。

 一方、小沢代表はISAFは国連決議の承認を得ており、日本は参加できるという立場だ。しかしアフガン国内での活動は危険を伴い、自衛隊派遣には慎重論が強い。小沢代表はそこをどう考えているのか、明確にすべきだ。
 ↑ここまで

 読売新聞の社説はかなり具体的で分りやすく説得力がある。抜粋する。

 ↓ここから
 日本の国内事情だけで、OEFを承認する新たな国連決議の採択を目指すのは無理がある。現実的な外交努力の結果、ISAFの活動延長決議でOEFの重要性を評価したことは、海自の活動への日本国民の理解を広げる一助となろう。

 2001年9月の米同時テロでは、日本人24人が犠牲になった。その直後に採択された安保理決議1368は「テロ行為を防止し抑止するための一層の努力」を国際社会に求めた。日本が、決議を踏まえてテロ対策特別措置法を制定し、海自を派遣したのは当然の措置だ。

 海上阻止活動では、テロリストの移動や武器・麻薬の輸送を摘発している。国際法に基づき、原則、旗国の同意を得て船舶検査を行っており、戦闘行動より警察活動に近い。こうした活動の支援まで憲法が禁じているわけではあるまい。

 民主党は、新決議もOEFを承認するものではないとして、海自の活動継続反対を変えていない。テロ対策としては、海自の活動よりアフガンへの民生支援が有効だと主張している。

 そうであれば、具体的な対案を早急に示すべきだ。対案が、海自を引き揚げ、資金援助に切り替えるような内容では、国際社会の失望を招くだろう。「テロとの戦い」には今、40か国以上が多数の犠牲者を出しながらも参加している。

 1991年の湾岸戦争の際、日本は130億ドルもの資金を提供した。しかし、クウェートが米紙に掲載した広告で、イラクからの解放に貢献したとして感謝した30か国の中に日本の名はなかった。その教訓を忘れてはならない。
 ↑ここまで

 読売のいうように、民主党は反対するだけでなく対案を示さないといけない。海上での給油という方法は、陸上とは異なり、日本がテロや戦争に巻き込まれないようにするための良案である。それを否定するのだから、よほど立派な案があるに違いない。

 産経新聞では、今回の決議を高評価している。テロとの戦いの継続を主張するのは当然のことだ。抜粋する。

 ↓ここから
 ISAFの延長決議にはこれまでもOEFの重要性が併記されてきた。ロシアが今回棄権したのは残念だが、ロシア自身はいずれの活動にも参加していない。日本を含む諸国の貢献と意義を一層評価する決議に高めることができたのは、日本政府による「国連を活用する外交」の成果といっていい。

 国際社会によるテロとの戦いに、できるだけ多くの国々が参加する必要があるのは言うまでもない。ましてやアフガニスタンやインド洋を含む地域の平和と安定は、日本自身の安全と繁栄につながる。日本の利益にも直接かかわる問題について、日本が応分の貢献を続けていくのは当然だろう。

 日本政府は今回の決議を追い風にして、こうした事情を今後もわかりやすく国民に説明する努力を続け、洋上補給活動の継続に全力をあげるべきだ。民主党も、かたくなに反対を叫ぶだけで世論の納得を得られるかどうかを改めて考えるべきではないか。「もうちょっと敏感になってもらいたい」(町村信孝外相)といった批判にも耳を傾ける必要がある。
 ↑ここまで

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